無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1006. ソウル・パワー

引用元:amazon.co.jp

 

映画作品の公開年度は2008年ながら、「キンシャサの軌跡」と呼ばれる1974年に行われたモハメド・アリジョージ・フォアマンの試合に先駆けて三日間に亘って行われたコンサート「ザイール '74」の模様を収めたもの

 

後に大物プロモーターとなるドン・キングは、この試合のファイトマネーを吊り上げ過ぎたせいで、アメリカ国内では資金調達が叶わず、コンゴ(当時独裁政権だったザイール)の大統領を説得し、リビアの独裁者ムアンダル・アル=カッザーフィーに主要スポンサーとなってもらい開催に漕ぎ着ける

 

何とも怪しい匂いのする開催経緯ではあるけれど、アフロ・アメリカンのヒーローたちが自分たちのルーツに戻って来るという大義名分(?)もあって、異常な盛り上がりを見せている

 

まだこのコンサートが行われた事実を知らなかった20代の頃、ボブ・マーリーが晩年にエチオピアジンバブエを訪れライブを行った事実を知り、ルーツへの回帰意識の強さを感じたことを思い出した

 

 

全盛期のジェイムス・ブラウン(お腹はタプタプではあるけれど、動きはキレッキレ!そのお腹には G F O S = God Father of Soulの文字が)や、B.B.キング、スピナーズにビル・ウィザース、ザ・クルセイダーズ、そしてアフリカで活躍するミュージシャンなどの貴重なライブ映像はもちろん、出発前の壮行会(?)的なパーティー、会場設営やリハーサルなど、臨場感たっぷりな映像

 

これらはモハメド・アリドキュメンタリー映画の編集担当者が、34年間お蔵入りしていたコンサートのフィルムを偶然見つけ編集したもの、という試合との縁を感じさせるエピソードも

 

 

ちなみに試合の方は、当時25歳で負けなし(40戦40勝)のチャンピオン・フォアマンに対して、当時32歳で全盛期を過ぎたアリが、序盤にフォアマンの猛攻を受けながらも大方の予想を覆し、逆転のKO勝利を収めた

 

 

明日は、久しぶりにスペイン映画をご紹介

 

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