引用元:filmarks.com
↑ のポスターの印象から、コメディを想像していたけれど、内容は軽めのタッチながら、演技を観た後に何とも切ない余韻が続く作品
ニューヨークに住む高名な作家のアリス(メリル・ストリープ)は、ある文学賞を受賞することになる
ところが、授賞式の行われるロンドンに向かうのに飛行機は嫌だと主張し、豪華客船クイーン・メリー2で行くことになる
しかも、彼女のリクエストで甥のタイラー(ルーカス・ヘッジズ)、そして旧友のロバータ(キャンディス・バーゲン)とスーザン(ダイアン・ウィースト)も同乗させることに
船内で新作の執筆をするアリスにとって、タイラーには身の回りの世話をさせるとしても、もう30年以上も顔を合わせていないロバータとスーザンは「どうして招待されたのか?」とアリスの意図を分かりかねていた
そしてもうひとり、アリスの筆の進み具合が気になる出版担当のカレン(ジェンマ・チャン)も、船内に潜り込んでいた
30年以上振りに会う3人の女性が何とも面倒臭い
アリスの態度にいちいちケチを付けるロバータには、旧友は成功した作家なのだから「多少は偉そうにさせてあげれば良いのに」と思うし、いちいち嫌な感じのアリスには「旧友の前では昔のように振る舞えないのか?」とも思う
ロバータの傍に居ながらやんわりと窘めるスーザン(ダイアン・ウィーストは「ハンナとその姉妹」で姉妹役を演じた頃とは随分変わっている)が救いの存在ではあるけれど、あまりにも無力
おそらく昔仲が良かった頃も、やや気取り屋のアリスとやや僻みっぽいロバータが、スーザンのお陰で仲良くしていた姿が目に浮かぶ
それが30年も経ってしまうと、互いの特徴が更に大きくなって、スーザンのとりなしで修復できるレベルではない
エゴなのか甘えなのか、人が年齢を重ねる上でどうしても避けられない難しさを感じさせる
自分には正直に生きながらも、周囲との関係においては謙虚に振る舞う、、なんて言うほど簡単ではないのだろうけれど、そこにどれ程の優先順位を置くのかは非常に大事な気がする
明日は、シャイア・ラブーフから目が離せない作品をご紹介