無人島シネマ

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917. マンディンゴ

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引用元:eiga.com

 

1975年のアメリカ映画

 

 

 

ルイジアナ州プランテーションで奴隷の売買をして生計を立てているウォーレン

 

リウマチに悩む彼は、医師から「リウマチは他の誰かに移せば治る」と聞き、暇があれば奴隷の一人を横たわらせ、その腹の上に足を置いて過ごしていた(最低!)

 

父に代って仕事のほとんどを切り盛りしている息子のハモンド(ジェームズ・メイソン)も、幼い頃に落馬した際の怪我で片足をひきづって歩いている

 

そんなハモンドと従妹のブランチ(スーザン・ジョージ)の縁談が持ち上がり、ハモンドは迎えに来た彼女の兄と一緒に、彼女の暮らす広い屋敷(そして広大な農場)へと向かう

 

その途中に立ち寄ったニューオリンズの奴隷市場で、ハモンドは念願のマンディンゴ(逞しい黒人種と言われている)を競り落とす

 

若くて立派な体系をしたその男は、ミード(ケン・ノートン)という名で、落ち着いた性格をしていた

 

屋敷に着いて、ブランチへの求婚も何とか成功し、彼女を連れて父の待つ家に帰ろうとするも、途中の宿で彼女が処女でないことを察知し、激しく非難した挙句、冷たく接するようになってしまう

 

しかも、ブランチの屋敷に向かう途中で知り合った黒人娘のエレンがいる農場に再び立ち寄り、エレンを買い取る

 

息子の帰りを出迎えたウォーレンは、息子が嫁のブランチだけでなく、マンディンゴのミード、そしてエレンまで連れて帰ってきたことを喜んだ

 

 

 

人種問題をテーマにしたアメリカ映画は、これまで何本も観てきたし、中には相当ひどい扱いをされるシーンを含むものもあったけれど、その中でも本作の衝撃は特別

 

映像的に目を背けたくなる、というよりも「少なくとも一時期、一部のエリアでは事実として起こっていた日常を、日常レベルで描いている」というショック

 

設定は南北戦争が始まる約20年前ということだから、1840年代だろうか

 

名作「風と共に去りぬ」とほぼ同じ時代、同じ南部州での出来事だと思うと

 

「いろいろ表現上の問題もあるし後味の悪い作品ではあるけれど、(何が問題で、過去の事実がどうだったのかを探るいち要素として)観ておくべき作品」なのかと思う

 

冒頭とラストに使われるマディ・ウォーターズの曲も印象的

 

 

明日は、好き嫌いの分かれそうな作品をご紹介

 

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