無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

710. WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~

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引用元:amazon.co.jp

 

公開時から少し気になってはいたものの、タイトルと画像から勝手にストーリーを想像してしまい、何となく「観るのは今度でいいか」と後回しにしてきた

 

時々、想像を越える「嬉しい誤算」があるので、できるだけ鑑賞するように心掛けているけれど、その中でも秀逸だったのが本作

 

 

 

2014年の矢口史靖監督作品

 

原作は三浦しおんの「神去なあなあ日常

 

 

 

大学受験に失敗、ほぼ同時に彼女にもフラれた平野勇気(染谷翔太)

 

大学に進学する級友たちとカラオケで夜中まで騒いだ後、商店街の通路脇に置かれたパンフレットを目にする

 

そして美しい女性のカバー写真に惹かれて(そのパンフレットが募集する)林業の研修に参加するために山奥に向かう

 

スマホの電波も届かず、コンビニもない、そして初日から強面の「山の男」にどやされる生活に、一日でギブアップ

 

こっそり宿舎を抜け出して駅まで向かおうとすると、そこにバイクに乗ったあのパンフレットの美女(長澤まさみ)が現れる

 

 

 

 

ロケ地は、三重県奈良県境の山林

 

原作者の父の出身地、三重県一志郡にある身杉村がモデルという

 

学生時代に一志郡出身のクラスメートが居たけれど、まさに「朴訥とした」とても性格の穏やかな人だった(ちなみに一志郡は2006年の合併で津市の一部になっている)

 

 

 

「フワフワした都会の男の子が、軽い気持ちで林業の世界に足を踏み入れ成長していく」という大筋は想像の通りながら、染谷翔太を始め、各俳優陣の体当たり演技が素晴らしい

 

木がしなる程の高さに登るシーンでは、観ている方が足がすくむ思いがするし、チェーンソーを使う場面や、崖から滑り落ちるところなど、とてもCG無しとは思えないほど

 

極めつけは最後の祭りの場面、(詳しくは書かないけれど)とんでもないアクロバティックなシーンをCG無しでどうやって撮影したのか?

 

カット割りを巧みに駆使するしかないのだろうけれど、そうだとしてもこのクウォリティには驚かされる

 

最後にアクロバティックな盛り上がりをするのは好みではないけれど、本作のはさほど違和感も無いし、その迫力に許せてしまう

 

決断力の無さそうな都会の青年が、パンフレットを一目見て人生を決めようとするところが面白く、改めて女性の美しさの威力を感じた

 

勇気に人一倍きつく当たる、山の男を演じる伊藤英明が印象的

 

 

 

明日は、wonder of the western worldと呼ばれる場所が舞台の映画をご紹介