引用元:wildlife-movie.jp
2018年のアメリカ映画
大好きなポール・ダノの初監督作品
観ながら「そうそう」と膝を叩くくらいに彼らしい内容に大満足
1960年
人は良いけれど父親としては頼りないジェリー(ジェイク・ギレンホール)は、美しい妻ジャネット(キャリー・マリガン)と一人息子のジョン(エド・オクセンボールド)と何度目かの引っ越しでモンタナにやって来る
「今度こそ安定した仕事を続けて定住する」という決意のもとに、ゴルフクラブのコーチ業を始めるも、クラブのメンバーと仲良くなりすぎたのが災いしてか、早々にクビになってしまう
ジョンは学校に通い、ジャネットも「あなたの次の仕事が見つかるまで」と言いながら仕事を探し始める
クビになったことよりも、家族が自分に期待していない風に感じられたことにショックを受けたジェリーは、山火事を消火する出稼ぎの仕事を見つけ家を飛び出してしまう
一方、水泳教室の仕事を見つけたジャネットは、そこに通う町の有力者(カー・ディーラーのオーナー)と仲良くなり、互いの自宅を行き来するようになる
ジワジワと雲行きが怪しくなり、最後には激しく口論してしまう夫婦の姿に、「ああ、こういう場面を子供はしっかり見て育つんだろうなあ」と思ってしまう
時代や環境、夫に翻弄される妻を好演している、キャリー・マリガン
映画「SHAME - シェイム - 」での奔放な妹役と同じ俳優とは、最初は気が付かなかった
「監督が作品に及ぼせる影響範囲はどれくらいあるのだろうか?」と考えてしまうくらいに、完全なポール・ダノの世界
壊れていく家族を描く中で、父親も母親もその浮気相手も「捨て台詞」並みに強い言葉をジョンに投げつける
14歳のジョンは言い返すこともなく、その言葉を反芻しながら成長していく
俳優としてだけではなく、監督としても楽しみになったポール・ダノ
いつか主演・監督作品も観てみたい
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