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アルゼンチンという国にとって、80年代はかなり厳しい時代だった
1986年のワールドカップで優勝(MVPに輝いたマラドーナの、神の手ゴールや、5人抜きでのゴールもあった)して大いに盛り上がっていた時も、「国民の暮らしは厳しい中で、、」という風に説明されていた記憶がある
調べてみると、一人当たりの実質賃金は、1975年から1990年にかけて20%以上下落し、それまで30年間に亘る経済発展も吹き飛んでしまったという
国内産業は、保護主義による政府のサポートに依存し続けるうちに衰退、1990年時点での工業発展の水準は、1940年代のレベルまで落ち込んだという
タイトルはスペイン語で「一族」
製作は「人生スイッチ」などでお馴染みのペドロ・アルモドバルということで、本作もブラックなスパイスがよく効いている
舞台は1983年のアルゼンチン、ブエノスアイレスの富裕層が多く住むサン・イシドロでのこと
夫婦と5人の子供で暮らすプッチオ家は、裕福そうな暮らしぶりながら、父親が何の仕事をしているのかも不明で、母親が作る料理は7人分とは思えない程に多く、それを運ぶ父親は何故か二階の部屋にも一皿持って行く
そして、彼らが暮らすエリアでは、お金持ちの失踪事件が多発していた
その犯人は、父親のアルキメデス(ギレルモ・フランチェラ)、そして家族全員がが共犯者だった
同じ手口で犯行を繰り返すうちに不安になってきた息子のアレックス(ペテル・ランサーニ)は、ついに父親からの指示に「もう協力することはできない」と断る
貴重なメンバーを欠いたチームは、犯行に手間取り、余計な殺人までしてしまい、家族は追い詰められていく
1982年から、4人を誘拐し、ウチ3人を殺害したプッチオ家についての実話
主犯のアルキメデスと、息子アレックスには終身刑、その他の家族も数年の実刑、或いは共犯が立証されず無罪という判決を受けた
ラストのアルキメデスとアレックスのやりとり(看守に殴られたという嘘をつく為に、アレックスに自分を殴らせようと煽る)は、どこまで父親の本心だったのか、気になってしまう
明日は、日本の短編映画をご紹介