
「わたしは最悪。」で世界から注目を集めたスウェーデンのヨアキム・トリアー監督
同作で主役を務めたレナーテ・レインスベを起用し、親子のしがらみを描いた作品
オスロで俳優として活躍するノーラ(レナーテ・レインスベ)と、家庭を選び夫や息子と穏やかに暮らす妹アグネス(インガ・イブスドッテル・リッレオース)
幼い頃に家族を捨て長らく音信不通だった映画監督の父・グスタヴ(ステラン・スカルスガルド)が、ある日突然ふたりの前に現れる
驚きはそれだけでなく、15年ぶりの新作となる本人の自伝的映画の主演をノーラにオファーする
そんな父に怒りと失望を抱えるノーラは、この依頼を頑なに拒絶し、後日その役はアメリカの人気若手俳優レイチェル(エル・ファニング)が務めることになる
よく映画の中で描かれる、日常生活における父親の不完全さについて、改めて考えさせられた
なぜなら娘たちの欠損感や、ノーラに至ってはトラウマを抱えるほどの問題の原因は、まさにそこにあるから
そもそも不完全さとは何を指すのかも曖昧で、娘たちの成長過程をいつも側で見ていることが完全というわけでもないだろうし、問題は不在というだけでなくグスタフの傲慢さに起因する部分も大きいのだろう
そして大前提として、父親以外には誰一人悪い人は居ない
だとしても娘たち(特にノーラ)の頑なさと、家族の面倒臭さには辟易した
と同時に家族の有り難みを感じるという、堂々巡りをしてしまう作品
明日は、片瀬江ノ島行きの急行電車に乗りたくなる映画をご紹介