
引用元:amazon.co.jp
2019年のアメリカ・スウェーデン映画
公開から話題になっていたこともあって、↑ のポスターも嫌と言うほど目にしていたけれど、アリ・アスターに「何となく、自分向きの監督ではないような」気がしていたのと、このポスターにタイトルそしてホラー映画だという断片的な情報からは興味が沸かず、これまで敬遠していた
それから年数も経ったし、今でも評判を耳にすることもあって「そろそろ観てみようか」と重い腰を上げてみた
アメリカの大学生、クリスチャン(ジャック・レイナー)、マーク(ウィル・ポールター)、ジョシュ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)、ペレ(ヴィルヘルム・ブロングレン)たちはこの夏、ペレの故郷であるホルガ村に行く計画を立てている
今年は90年に一度の「夏至祭」が開催されるということで、「二度とない機会だから」と、ペレに誘われていたのだった
ところが、クリスチャンは彼女のダニーにその話をしておらず、微妙なタイミングで告白したことで怒らせてしまい、結局ダニーも行くことになり、仲間からも微妙な反応をされてしまう
というのも、元々面倒なタイプだったダニーは、家族の不幸があってからは、一層手が付けられなくなり、(その前から別れを切り出そうとしていたクリスチャンは)言い出せなくなっていたのだった
スウェーデンのヘルシングランド地方にあるコミューン、ホルガを訪ねたクリスチャンたちは、森の中の幻想的な風景、そして白装束に身を包んだ村の人たちに魅了され、夜になっても一向に暗くならないことに興奮する
しかし翌日から始まった夏至祭の儀式は、彼らの想像を軽く超える壮絶なものだった
閉ざされた村の中でのみ昔から続く風習や儀式、そこには現代の文明社会では理解不可能な人命の扱い、年齢やセックスに対する特殊な考えなどがあり、アメリカから来た大学生たちを翻弄していく
最初は「説明していなかった」程度の話が、途中から「明らかな隠蔽」になり、後半は「嘘をついて」まで、自分たちのルールを貫こうとする村人たち
ここまで異常な世界だと、どの国の大学生でも同じ結果になるのだろうけれど、前半の観光気分が段々恐怖に変わっていく様子は、アメリカ人学生が最も「絵になる」
別に悪気は無いのだろうけれど、自分たちの習慣がスタンダードで、それと異なるものを「亜種」として捉える感覚が無意識にあるというか、エンターテインメントを観ている感覚に近く、自分たちが現地に馴染もうという意識が薄い
本作もアメリカ人監督によるアメリカ資本(スウェーデンと合作)の映画だから、ある意味自虐的なのだろうけれど、「それをわかっていて直さない」質の悪さも感じる
本作は、当初NC-17指定(17歳以下は鑑賞禁止)を受けるも、再編集の結果、R指定(17歳以下は保護者の同伴が必要)に引き下げられた
スウェーデンの自然など、映像的な楽しみも多い作品ではあるけれど、147分は少し長く、上記の編集時に120分以内にできれば、もっと幅広い層にアピールするのに、とは思った
儀式の中で、「1-16歳は春、17-32歳は夏、33-52歳は秋、53-72歳は冬」と説明され、
「73歳以降は?」と尋ねられるシーンがある
しかし、「楢山節考」(近いうちにレビュー書きます)で、70歳になった母親を口減らしの為に山へ捨てに行くのを観ていると、これをスウェーデンの村の特別な風習と片付けるわけにはいかない
明日は、何とも絵になる道路が舞台の映画をご紹介