
引用元:filmarks.com
原題は「Nelly & Monsieur Arnaud」
ネリー(エマニュエル・ベアール)の夫ジェローム(シャルル・ベルラン)は、もう一年も失業中
特に焦る様子もなく家でテレビを観て過ごし、パン屋でのパートを終えて帰宅するネリーが、夕食の支度に取り掛かるのをぼんやり眺めている始末
家賃も数か月滞納し、先の見通しも立たない毎日
ある日、親友のジャクリーヌ(クレア・ナデュー)から、裕福な初老の紳士アルノー(ミシェル・セロー)を紹介され、滞納している家賃分のお金を融通してもらう
最初にネリーは「そんな親切を受けるわけにはいかない」と言い、アルノーは「自分がしたくて援助しているのだから返済する必要はない」と答えるも、最終的には、彼が執筆中の自叙伝をネリーがPCで清書する作業を行うことで合意する
その夜、自宅で昼間のやりとりをジェロームに伝えると、(男女の仲を疑いはするものの)お金を融通してもらったことに対するコメントもなく、ネリーは別居を宣言する
アルノーは、実業家として成功する前には判事として海外勤めをし、特殊な体験を積んでいることもあり、自叙伝は興味深い内容だった
また従順に見えるネリーも、意見を求められると手厳しく、また的確なアドバイスをすることもあって、共同作業は順調に進んで行く
編集者のヴァンサン(ジャン=ユーグ・アングラード)も、この状況を大いに歓迎するも、自叙伝の出来栄え以上に、若く美しいネリーに惹かれてしまう
惹かれ合うネリーとヴァンサンを、冷静を装いながら動揺を隠せない(ネリーはとうに気づいている)アルノーが痛々しいけれど、まったくのピエロというわけでもなく、この三人に加えて、長らくアルノーと別居している妻との関係が変化していく様が何ともスリリング
結末が明確に描かれたと思った瞬間、ひとりの表情ひとつで揺らいでしまうエンディングも秀逸
明日は、ホアキン・フェニックス主演作品をご紹介