
引用元:filmarks.com
1980年代前半のチェコが舞台
当時の東側諸国らしいラジオ放送や、地味なランプシェードにカーテン、質素な食事風景など、記録映像を観るようにも楽しめる映画
昔は有望なテニス選手で、今は清掃員の仕事をしているイレナ
その娘アンナは、陸上選手としてロサンゼルスオリンピック出場を目指し、国が支援する(エリート選手のみを対象とした)スポーツセンターで、コーチから厳しい指導を受けていた
そんなある日、順調に記録を伸ばしていたアンナと、ライバルのマルティナは、期待される選手に向けた新薬のプログラムの対象になる
始める前に守秘義務契約へのサインを求められたアンナは、怪しい雰囲気を感じつつも、抗い様の無い周囲のオトナたちの圧力を感じる
娘の大事な時期に活動家の元カレの為に危ない橋を渡ったり、オリンピックにさえ行ければ状況を改善できると信じてビタミンと称して娘にドーピングする母親のイレナ
中途半端に良い人というか流されがちな善人で、夫が亡命する時にも躊躇して留まってしまう(東側の話ということもあって)つい「悪の凡庸さ」を連想してしまう
社会主義国の問題を描いた映画は数あれど、その中でも独特な魅力のある作品だった
ちなみに実際のロサンゼルスオリンピック(1984年)では、ソ連をはじめ、東ドイツやポーランド、そしてチェコスロバキアなどの東側諸国は参加をボイコット
社会主義国の中でもソ連と距離を置いていたルーマニアは参加し、主催国であるアメリカに次ぐ数の金メダルを獲得している(人口はアメリカの約1/20)
当時、しっかりした違反薬物検査が行われていたら、どうなっていたのだろうか
明日は、久しぶりに中国映画をご紹介