
引用元:klockworx-v.com
アキ・カウリスマキ監督の「枯れ葉」で主演したアルマ・ポウスティが、トーベ・ヤンソンを演じた作品
第二次大戦中、ヘルシンキの防空壕の中で、トーベ・ヤンソン(アルマ・ポウスティが)は、爆音を怖がる子供たちを落ち着かせるために物語を作って読み聞かせていた
トーベは画家として油絵も描いていたが、彫刻家の父からは、彼女の描くムーミンを「これが芸術か?」と非難されていた
その度に口論になるのを避けるために、トーベは近くにアトリエを借り、そこで暮らし始める
ある日、参加したパーティで、舞台演出家のヴィヴィカ(クリスタ・コソネン)から仕事を頼まれたのをきっかけに、(恐らくトーベにとっては初めての同性に対する愛情)ふたりは惹かれ合う
持ち合わせている才能とその自覚や自信のバランス、そして父親や伝統的な芸術へのコンプレックスと反発
トーベの中に入り混じっている、これらすべての感情が良く伝わって来る
また、それらに真っ向から向き合って挫折するのでもなく、無視するでもなく、(意識的にではないだろうけれど)彼女らしく対処している姿が美しく映った
父親との距離の取り方からも、彼女のスマートな生き方が伝わってくる
可憐さと意志の強さが同居している様な、佇まいが素敵なアルマ・ポウスティ
比率は違えど、同じような同居感のある、ザンドラ・ヒュラーを思い出して、「希望の灯り」を観たくなった
明日は、格差社会に挑む二人の青年を描いたイギリス映画をご紹介