
引用元:Yahoo!映画
2018年のイギリス映画
1999年、87歳の時に半世紀前のスパイ行為が明らかになったメリタ・ノーウッド
高齢であること、27年前に引退していることなどから起訴はされなかったものの、彼女がソ連(KGB)に英国の原子爆弾計画の情報を流していたという衝撃のニュースに基づいた作品(彼女の人生については大きく脚色されているという)
映画は老女ジョーン(ジュディ・デンチ)の自宅にMI5が逮捕に訪れるシーンから始まる
取り調べに対し、老女は「当時は共産主義の友人も多く、そうした映画や活動を近くで見ることはあってもそれ以上のことは無い」と否認を続ける
同席した老女の息子で弁護士のニック(ベン・マイルズ)も、これ以上不当な尋問を続けるならばそれなりの対応をと考えていたところ、MI5が掴んでいた膨大な資料の前にジョーンはソ連側への国家機密漏洩の事実を認める
ジョーンの若い頃をソフィー・クックソンが演じている(髪形や表情などで似せている部分もあるのだろうけれど)顔の作りも同じようで違和感なく観られた
原爆が広島・長崎に落とされ多数の死者が出たのを知り、ソ連にも同等の情報を与え軍事力の均衡を計るべきだという思想、そしてソ連からの報酬は受け取っていなかったこと、その後核戦争が起きていない現実などから(法律的には逮捕が可能だとしても)本質的な問題として果たしてジョーンのしたことを罰することができるのか
そしてジョーンのまわりにいた研究者たちには「学者として研究を続けるのみ その先の政治利用には関与しない」という大義名分があったものの、確実に政治利用され、その結果何万人もの人間が殺されてしまうであろうことを知りながら研究を続けたことには何ら問題はないのか
学者としては、世の中を揺るがすレベルの研究が出来、かつ実験する機会も与えられるとなれば突き進んでしまうものなのだろう(勿論その使用責任が研究者の責任範囲外として)
個人的にはもっと評価されてもいい作品だと思う
明日は、エマニュエル・ベアールの面倒臭さが味わえる(?)映画をご紹介