
引用元:amazon.co.jp
原作は村上春樹のデビュー作
21歳の夏休み
僕(小林薫)は、長距離バスで地元神戸に戻り、馴染みの店「J's Bar」に寄る
すると、マスターの J(坂田明)は、「友だちが待っているぞ」と教えてくれる
それは、「あの夜」と同じようにかなり酔っ払った「鼠」(巻上公一)だった
僕と鼠は以前、散々飲んだ後に彼の運転する車で横転した
幸いにも、夜中の公園道路で、周囲には誰もおらず、またふたりとも奇跡的に無事だった
金持ちの息子だった鼠は「車は新しいのを買えば済む、ふたりが無事だったことがツキだ」と言い、ふたりでコンビを組もうと言った
ふたりは、ビールで再会を祝う
それから数日経ったある夜、僕は再びJ's Barに居た
ひとりの女(真行寺君枝)が、酔いつぶれてしまったので、困ったマスターと彼女の所持品から住所の記載があるものを見つけ、僕がタクシーで送り届けることになってしまった
原作を読んだのは高校生の時だったから、細かい部分は覚えていなかったけれど、独特の空気感は映画を観ながら思い出した
自分が経験してきた夏休みと同じような空気感はあるけれど、経験したことがないオトナな(当時の自分にとっては)出来事に、微かな憧れを感じながら読んだ記憶がある
70年代の映画には存在しない、そしてその後のバブル的な能天気さもまだ無い、微妙な端境期
映画に例えると、「赤ちょうちん」(1974年)「家族ゲーム」(1983年)が繋がるような感覚
頭でっかちな割に、演技も音楽もカメラワークも稚拙で、分かり易くヌーヴェル・ヴァーグなどの影響を感じさせるけれど、オリジナリティもあるという、何とも不思議な魅力のある作品
約20日間という短い撮影期間に、低予算というハンデもあったそうで、ビーチ・ボーイズの「カリフォルニア・ガールズ」が流れる神戸の港のシーンが、ずっと曇り空なのには、観ている方が申し訳ない気持ちになってしまう
明日は、いま話題の長編映画をご紹介