
引用元:shochiku.co.jp
「カルメン故郷に帰る」の翌年に公開された続編
故郷に錦を飾った後、浅草に戻り踊り子としての仕事を再開したカルメン
しかし、充実感も報酬も希望には遠く及ばない毎日を送っていた
そんなある日、友人の朱美(小林トシ子)が、赤ん坊を抱えて転がり込んでくる
聞けば、朱美は男に捨てられ、ひとりで赤ん坊を育てているものの、住む処も、食べるものも無く、困り果ててカルメンの元に来たという
しかし、カルメンにも面倒を見る余裕もなく、またお腹を空かせて泣き続ける赤ん坊に参ってしまい、ふたりは裕福そうな家庭の前に(気づいて貰えるように目覚まし時計をセットして)赤ん坊を置き去りにする
続編ではあるけれど、保守党の政治家・熊子(三好栄子)や、貧富・男女・学歴職業などのあらゆる格差や差別、また「原爆、原爆」と煩い女中(東山千栄子)が登場するなど、あらゆる面で「戦後」の歪みを感じさせるところなど、前作には(少)ない奥行きを感じさせる
戦後の貧しさから如何に這い上がるのか、という面では、カルメンが惚れた須藤という男(若原雅夫)、その婚約者である佐竹千鳥(淡島千景)の(いづれも裕福な)家庭にとっても、家賃を工面するのにも困っているカルメンにとっても、程度の差こそあれ、同じように逞しい
しかし、そのアプローチには雲泥の差があり、「使えるものは何でも」という須藤・佐竹両家に対して、貧しくとも清く生きようとするカルメンに心洗われる
ラストシーンの前の、須藤の車を押してやるカルメンの姿には、まさに純情を感じたし、素晴らしいタイトルだと思った
明日は、元旦那の提案を聞いてはいけないな、と思う映画をご紹介