
引用元:true-north.jp
在日コリアンのアニメーション映画監督、清水ハン栄治が、脱北者たちかのインタビューをもとに、10年の歳月をかけて作り上げた
1950年代から始まった在日朝鮮人の帰還事業で、北朝鮮に渡ったヨハンとその家族は、平壌で暮らしていた
しかし、父親が政治犯の疑いで逮捕されてしまい、事態は一変する
母親と息子のヨハン、娘のミヒの三人は強制収容所に入れられてしまい、極寒の地での過酷な労働を強いられる毎日
配給される食事は僅かで、空腹で眠れない夜が続く
ヨハンは、近隣住民の不正を報告することで指導者たちに近づき、より多くの配給を得られるようになったものの、落胆する母親はその配給を口にしようとしない
しかも、密告された住民から恨みを買い、母が殺害されてしまう
という、北朝鮮の収容所の実情を、ひとりの男性が、TEDカンファレンスでプレゼンするというもの
「北朝鮮で実際に起きていることを世界に発信したい」
という思いもあり、全編英語(日本語字幕)による作品
英語だからこそ、事実が客観的に伝わって来る印象もあり、この試みは成功していると思う
寒さと、飢えと、疲労のピークで、人間もモラルが低下していく、獣に近づいていく様子が、本当に恐ろしい
家族が餓死したり、銃殺されたりする環境で、僅かな食料を巡って奪い合いをしていると、まともな精神を維持することは不可能に近い
そうした中でも(本作の母親のように)自分を失わないというのは、まさしく人間性
もちろん、そんなことを問う以前に、こうした状況が(現在、北朝鮮では12万人が政治犯強制収容所に拘留されているにもかかわらず、政府は収容所や強制労働についても、その存在を否定している)無くなることを願うばかり
「ビヨンド・ユートピア 脱北」と併せて観たい
明日は、幻に終わったローリングストーンズの来日を扱った映画をご紹介