無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1422. ある男

引用元:shochiku.co.jp

 

公開当時、かなり話題になっていたこともあって、ずっと観たかった作品

 

 

かつて、子供の治療方法に対する考え方の相違から離婚し、文房具屋を営む田舎に、もう一人の子供と戻っていた里恵(安藤サクラ

 

店番をしているウチに、時々スケッチの用具を買いに来る寡黙な男(窪田正孝)と仲良くなる

 

大祐というその男は、縁もゆかりもない土地にやってきて、未経験の林業に携わっていることから、一部の地元民からは「気味が悪い」と敬遠されていたが、里恵は仕事ぶりも生活態度も真面目な大祐に惹かれていく

 

そして里恵は再婚し、子供を作るも、数年後に大祐は山での作業中の事故で亡くなってしまう

 

喪失感の中で葬式も終え、大祐の死を現実のものとして受け入れ始めたある日、長年疎遠だったという大祐の兄(眞島秀和)が法要にやって来る

 

ところが兄は、遺影の大祐を見るなり

 

「これは大祐じゃない」

 

と言い出す

 

 

不審に思う里恵も、兄の話を聞いているウチに(生前、大祐の口からは過去について多くを聞いていなかったこともあり)その可能性を考え始め、自身の離婚調停の際に世話になった弁護士の城戸(妻夫木聡)に調査を依頼する

 

 

 

原作は平野啓一郎の小説

 

「戸籍の入れ替え」というトリックを使って、赤の他人になりすまし、それまでの人生を無かったことにするという人間ドラマ

 

重厚なストーリーだけでなく、映画作品としての構成(特に最初と最後のシーンを同じ場所で意味を持たせているところや、舞台が切り替わる度に別の人物にフォーカスがあたる手法など)も素晴らしく、身を任せるようにして最後まで堪能

 

二時間の大作ではあるけれど、欲を言えば城戸の出自(在日三世)についてや、戸籍入れ替えの相手について、もう少し掘り下げて欲しかった

 

 

戸籍の入れ替えについての情報を求め、刑務所に面会に来た城戸に、奇妙なアドバイスをする男(柄本明)は、まるでアンソニー・ホプキンスだった(笑)

 

 

 

明日は、チェーホフのいくつかの短編が脚本になったイタリア映画をご紹介

 

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