無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1414. 青春残酷物語

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引用元:amazon.co.jp

 

1960年、大島渚脚本、監督作品

 

当時の東京の様子を知りたくて鑑賞

 

本作に描かれている若者のエネルギーがどれくらい現実的なものかはわからないけれど、大ヒットしたことからも「庶民にとって身近な憧れ」的なリアリティーはあったのだろう

 

 

 

女子高生の真琴は、友人の陽子と夜の街に繰り出し、帰りは車に乗っている見ず知らずの男をにお願いして、家まで送ってもらっていた

 

ところがある日、真琴は外車に乗った中年男にホテルへ連れ込まれそうになったところを、大学生の清に助けられる

 

二人は男から巻き上げたお金で遊び、真琴は清に惹かれていく

 

清はその時人妻と不倫をしてたけれど、真琴と同棲を始める

 

お金のない二人は、美人局(真琴が男をひっかけて酒を飲み、男がその気になったところで清が殴り掛かりお金を巻き上げる)で稼ぐようになるが、真琴は、自分が「人間」ではなく「物」になったように感じ、清に「もうこれ以上はやりたくない」と告げるも、最悪のタイミングで真琴の妊娠が判明する

 

 

 

二人とも不器用で、真っすぐで、世間知らず

 

希望と不安に溢れた熱量で火傷しそうな勢いで、観ているだけで暑苦しい

 

この異常なエネルギーを次の世代まで維持することは難しいとしても、ここから僅か20年であのインスタントで無機質(無気力)な80年代になったのかと思うと、そのスピードの早さに驚かされる

 

 

松竹ヌーヴェル・ヴァーグのきっかけになったといわれる作品

 

もちろんフランスのヌーヴェル・ヴァーグアメリカン・ニュー・シネマに通じるところも多いけれど、お国事情も色濃くあって面白い

 

 

明日は、YMOのひとり、あのアーティストについての映画をご紹介