無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1409. 天国の駅

引用元:video.unext.jp

 

戦後初めて死刑を執行された女性死刑囚が、1961年に起こした「ホテル日本閣(栃木県塩原温泉郷)殺人事件」をベースにしたオリジナルシナリオ

 

 

結城紬の織女として働くかよ(吉永小百合)は 32歳

 

夫は結婚式当日に出征し、下半身麻痺の身となり帰国した傷痍軍人で、今でも夫婦関係のないことにストレスを抱え、妻に辛く当たる毎日

 

そんな不憫なかよが気になった若い巡査・橋本(三浦友和)の熱心な誘いから、ふたりは深い仲になるが、一緒にいるところを夫に見られてしまい、自宅に連れ戻されたかよは激しい折檻を受ける

 

 

耐えかねたかよは、夫が要求した酒に事前に橋本から受け取っていたパラチオン(日本ではかつて殺虫剤として使われていたが、1971年に民間使用が禁じられた特定毒物)を混ぜ、殺害してしまう

 

夫は脳内出血による急死とされ、これから橋本と暮らせると期待したかよだったが、ここから橋本の態度が急変する

 

殺害をバラされたくなければ、自分を東京の大学に通わせる(授業料を工面する)ことを要求し、挙句の果てには東京から幸子(真行寺君枝)という若い女を連れてきて、彼女と結婚するという

 

橋本に金を貸していた幸子も騙されていたことを知り、妙な連帯意識が芽生え、姉妹と呼び合う様になるふたりは、流れ着いた錦谷温泉郷で、かよは土産物屋、幸子は芸者として働き始める

 

 

 

 

先述の「ホテル日本閣殺人事件」の犯人が、非常に主体的だったのに対して、本作でのかよには、そこまでの図太さはなく、その美しさに惹かれて寄ってくる男たちによって翻弄されてしまう

 

主演の吉永小百合が、殺人犯を演じるというだけでもチャレンジなのだからと、脚本は随分ソフトにしたのかもしれないけれど、正直なところ、60-70年代のむさ苦しい昭和の匂いのプンプンする邦画と比較すると、良くも悪くも「健全で上品な」印象

 

もっと人間臭い、ドキュメンタリー風の脚本・キャスティングでも観てみたい

 

その時には、誰が主演に相応しいだろうか

 

 

 

明日は、アニエス・ヴァルダ監督作品をご紹介

 

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