引用元:amazon.co.jp
1975年の作品
現実の三億円事件が1968年の12月だから、事件発生から約7年後の公開
もちろん本作公開時点でも解決していない事件だから、なかなか刺激的というか攻撃的な内容
事件に関して明らかになっている情報から独自の解釈で犯人像を作り上げ、刑事の大胆な推理で犯人を探り当てていく
競馬好きで仕事もまともに続かない西原(岡田裕介)は、同棲している孝子(小川真由美)と一緒に現金強奪の計画を練る
強い雨の降る12月10日の朝、東芝社員のボーナス三億円を積んだ輸送車を、西原の乗った白バイが指示して停める
「輸送車に爆弾が仕掛けられた可能性がある」として輸送車に乗っていた警備員を降ろし、危ないから車から離れるよう指示し、自らは車体の下を調べるフリをしながらその車で逃走する
それから何年経っても犯人は捕まらず、捜査員の人数は年々縮小していき、時効が目前に迫る頃、定年直前の葛木刑事(金子信雄)が長年の経験と勘により、ついに西原に目をつける
それにしても、世の中の関心の高い未解決事件を、こういう形で上映するのに問題はなかったのだろうか?
と思って調べてみると、公訴時効が成立する1975年12月に映画の公開を合わせている
捜査員にとっては何とも屈辱的なタイミングだけど、一人の怪我人もいなかったことや保険が適用されて東芝社員のボーナスも翌日には支給された(日本の保険会社も海外の損保に再保険契約をしていたから国内では誰にも損害が無かった)ことなどから、大事件ではあるものの「不謹慎だ」と上映を阻止されることもなかったらしい
現実には(公開までに)犯人が逮捕される可能性もあり、違ったシナリオも用意していたというから、当時の映画製作会社の柔軟さに(またそれを可能にする世間の度量さにも)驚かされる
明日は、母と娘の難しさについて描いた作品をご紹介
中日ニュース映像です ↓