
引用元:amazon.co.jp
アキ・カウリスマキ監督の映画を観ると、いつも
「ああ、また観てしまった」
と後悔してしまう
もちろん、内容には大満足しているし、何度か観直すというのに、まだ観ていない作品が減ってしまうのが悲しいのだ
フィンランドの北、ラップランドにある炭鉱の町に住む男・カスネリン(トゥロ・パラヤ)
閉山に伴い、他には何も無い町では、自動的に無職になってしまう
父親は、大切にしていた車(幌の壊れたオープンカー)をカスネリンに譲り、自ら命を絶つ
取り敢えず全財産を持って、その車で南に向かうカスネリン(めちゃくちゃ寒そう!)だったが、途中の町でハンバーガーを買っている時、質の悪い二人組の男に、膨らんだ財布を見られ、呆気なく全財産を失ってしまう
辿り着いた街(ヘルシンキ?)の港で日雇い仕事をして食い繋いていたが、その数日後、路上駐車にていた彼の車に違反切符を切ろうとした女性と仲良くなり、一緒に暮らし始める
そんなある日、ハンバーガーショップで彼を襲ったふたり組のうちのひとりを、街中で見つけたカスネリンは、フェンス手前で追い詰め、男が取り出したナイフを奪い、攻撃し始めたところを(運悪く)警官に取り押さえられてしまう
敗者三部作と呼ばれているシリーズの作品らしく、主人公の人生は悪い方へ悪い方へと転んでいく
それでも最後に「ま、いいか」という気分にさせてくれるところが、カウリスマキ監督作品の魅力
この作品は数年前に配信で、その後、今年の正月明けにユーロスペースの「カウリスマキ傑作選」で鑑賞
観たことのある、しかも内容的にも時間的にも軽めのカウリスマキ作品を劇場で観るのは、本当にささやかに贅沢な気分に浸れる
エンドロールの後ろに流れていた Over the rainbow を頭の中で繰り返しながら渋谷駅に向かって歩いていたら、
「この曲から邦題を付けたのかも?」と気づいた(原題は「ARIEL」最後にカスネリンたちが乗り込む船の名前)
それにしても、カウリスマキ監督作品に、マッティ・ペロンパーが登場した瞬間の安心感ったらない
ユーロスペースでも、その瞬間に客席のおじ(い?)さんが、「あっ」と声をあげていた
気持ちはよくわかるけれど、どうかお静かに、、