
引用元:filmarks.com
2020年にコロナが猛威を奮っていた頃、仕事で契約書の締結にかかわる仕事をしていた
日本と海外、英訳和訳の手間もさることながら、海外からの詳細な確認と執拗な追加要求には本当に閉口した
日本ではビジネスの中でも「皆までいうな」的な文化、言い換えれば余りにも詳細な取り決めは無粋(相手を信頼していないのか?)という意識があるけれど、海外では信頼関係を築くために契約書を結ぶのだから、詳細な取り決めは当然のこと
それに伴う異論や反論をぶつけ合い、とことん話し合ってからサインする
当初は友好的な雰囲気も、互いのスタンスへの理解が限界を迎えると、つい感情的にもなってしまう
揺さぶりを仕掛けたり、時間切れを狙ったり、あらゆる手段で有利な条件を引き出すのも交渉テクニックという感覚だから、粋で軟弱な(?)日本人は疲弊していくばかり
在宅勤務で気晴らしの要素が少なかったこともあって、コロナ過の仕事と言えば真っ先にこの契約が思い浮かぶ
2021年のアメリカ映画
1993年の「オスロ合意」に至るまでを描いた作品
オスロ合意とは、ノルウェー政府関係者らの尽力によるイスラエルとパレスチナ(解放機構PLO)の協定
主な合意内容は
・イスラエルを国家として、又PLOをパレスチナの自治政府として互いに認めること
・イスラエルが占領した地域から暫定的に撤退し、5年にわたって自治政府による自治
を認める その5年の間に今後の詳細を協議する
というもの
時は1992年
外交官モナと社会学者テリエの夫婦はある極秘の計画を進めていた
それはイスラエルとパレスチナに非公式に接触し対話の場をセットするというもの
当時は対面することを法で禁じられていた両国の代表を何とかテーブルにつかせるも、和平交渉は何度も紛糾し、計画の無謀さを痛感させられる
実際の交渉の様子がどうだったのか知る由もないけれど、本作中では両者が癇癪を起こし、相手を罵倒したり合意文書(案)を破ったり、手を上げたりもする
どこまでが演技で、どこからが交渉テクニックなのか?
散々要求をした挙句、別の人物を登場させて更に追加要求してきたり、それまでの譲歩を反故にしたり、、、観ているだけでも消耗する
最終的に長い過去の遺恨を乗り越え、誇り高き両者は互いを認め合い合意に漕ぎつける
交渉が決裂しかけたところをワッフルの差し入れでとりなされたことは内緒だ
1993年のオスロ合意は、先日観た「セプテンバー5」で描かれたミュンヘンオリンピックでのテロからちょうど20年後
そしてオスロ合意後も、イスラエルのガザ地区侵攻などで内容が形骸化したとも言われているけれど、この合意はいつかまた戻って来る地点として、重要な意味あるものだと思いたい
明日は、ロザムンド・パイクが気になって仕方がない作品をご紹介