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2019年のフランス・イタリア・ベルギー映画
原題は「Hannah」
2年前の名作「さざなみ(原題:45 Years)」に倣ってみたのか?
その気持ちがわからなくもないくらいに両作品ともに、70代に入ったシャーロット・ランプリングの魅力満載な観応えのあるものだった
ベルギーに暮らす老夫婦、アンナ(シャーロット・ランプリング)とその夫(アンドレ・ウィルム)は、穏やかな生活を営んでいた
アンナの手料理を一緒に食べる時も会話はほとんどないけれど
ある朝、ふたりは出掛ける準備をする
夫の出頭にアンナも付き添うために
夫が居なくなった後も、アンナは規則正しい生活を続ける
家政婦の仕事や、スイミングプールや演劇教室
家の中もキレイに保ち、愛犬の世話もする
以前ほど料理に手を掛けなくはなったけれど
ところがアンナの規則正しい生活も少しづつ狂い始める
プールの会員証が無効になったり、アパートの上の階から水が漏れてきたり
「孫の顔もしばらく見ていないから」と息子に何度も電話してメッセージを残すも折り返しはなく、アンナは自分で焼いたケーキを抱えて息子の家に向かう
観る側がストーリーを追っていく
その必要があるかどうかも知らないのに習性として追っていく
その際に「追っていくために必要な情報」が提供されないまま映画は進んでいく
一瞬試されているようにも、主従関係っぽいものも感じるけれど、「シャーロット・ランプリングの作品だから大丈夫だろう」と信じて最後まで鑑賞
もちろんその信頼が裏切られることも無かった
中には単純に「不親切だ」と思う作品もあるし、最悪の場合は「描かないのではなく描けなかった」と思われる作品もある
全体の構成を練るのにどれほどの時間と労力を費やしたのかは、観る側には測り知れないけれど、本作で行われている究極の引き算と絶妙なバランスで成り立っている構成には相当の注力があったことは容易に想像できる
これまで観てきた映画の中で最も強烈な泣くシーンもある
明日は、少し変わった戦争映画をご紹介