無人島シネマ

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1348. キネマの神様

引用元:toeiv.jp

 

松竹映画100周年記念作品

 

そして「キネマの神様」というタイトルで、監督が山田洋次

 

これだけの情報で、この映画が全面的に名作感のある、ハートウォーミングな作品なのだろうなと、既に観た様な気分になって後回しにしていた作品

 

当時は、主演予定だった志村けんが、2020年3月に新型コロナウィルスに感染(その後、亡くなってしまう)し降板、沢田研二が代役を務めることがアナウンスされ話題になった

 

 

 

70代も後半にさしかかったゴウ(沢田研二)は、受け取っている年金だけでは飽き足らず、消費者金融にまで手を出して競馬に明け暮れていた

 

借金取りが、契約社員として出版社で働いている娘の歩(寺島しのぶ)の職場に電話をかけてきたり、同居している自宅のアパートの玄関先まで押しかけるまでになり、妻の淑子(宮本信子)とふたりで、「ギャンブル依存症」の相談会に行くことにする

 

そして、そこで得たアドバイスから、ゴウのキャッシュカードを取り上げ、歩が保管することに

 

唯一の楽しみであり、生き甲斐を取り上げられたゴウは、ふて腐れてしまうも、孫で引き籠りの勇太(前田旺史郎)から、自身が昔書いた「キネマの神様」という映画の脚本を褒められ、100万円の賞金があるコンテストに応募する為に、ふたりで現代風に書き直す作業を始める

 

 

 

ダメ老人が孫と奮闘する現代のシーンと、映画監督を目指す若き日のゴウが、撮影現場に集う人たちの中で揉まれていく昔のシーンが、交差しながら物語は進行していく

 

 

映画の中で、2019年のラグビーW杯をテレビ観戦していたり、新型コロナの蔓延で映画館の経営が窮地に陥ったり、脚本賞を受賞したゴウが祝賀会で「東村山音頭」を歌ったり、時代や製作過程を反映させるシーンが、自然に挿入されている

 

そんな中で最も印象に残ったは、出水監督から(映画を辞めて田舎に帰ろうとしている)ゴウと別れることを薦められた淑子が「大きなお世話です」というシーン

 

有名な映画監督で、しかも店を贔屓にしてくれている出水に対して、それでもここは譲れないという気持ちの高ぶりから、おきなせわです、という発音が「お」に聞こえず、「ぐ」とか「ご」に聞こえる、強烈な台詞だった

 

 

冒頭に書いた、「松竹の記念作品」という重圧や、無難な選択に陥りそうな危機感もあっただろうに、しっかりと周囲の期待に応える作品に仕上げているのは、純粋に凄いなと感じた

 

 

明日は、お金を貸すのは嫌だなと、改めて思う作品をご紹介

 

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