
引用元:amazon.co.jp
宮本輝の原作も読んで、映画も随分前に観ていたけれど、レビューを書いていなかったことに数年経ってから気づいた
他の作品と比べても圧倒的なインパクトがあったのに、というかインパクトが強烈だったからこそ、そして単純なインパクトではなく、その背景にある、何ともならない貧しさとか、少年が想像する大人の社会とかを感じて、鑑賞後しばらく寝かせているウチに忘れてしまった
戦後間もない、しかし朝鮮動乱の特需もあり、貧富の差も生まれていた昭和31年の大阪
政府は同年7月の経済白書で「もはや戦後ではない」と宣言
終戦から10年が経った前年の1955年、やっとGDPが戦前を上回り、この国が「戦後復興」から「高度成長」にシフトする節目の象徴となるフレーズだった
そして12月には国際連合に加盟し、冷蔵庫や洗濯機、モノクロテレビの発売によって、大量消費社会が始まっていく
安治川沿いの食堂の息子、信雄(浅原靖貴)は、事故で死んだ常連客のオッチャンの荷車から、鉄くずを盗もうとする少年、喜一(桜井稔)に出会う
同年代の男の子同志とあってすぐに仲良しになり、銀子という姉(柴田真生子)にも会ったというのに、父の晋平から「もう、あそこのウチには行くな」と言われてしまう
喜一とその姉が住んでいたのは、河に泊めてある舟の中だった
天神祭りの日、生まれて初めてお金を持たせて貰い浮かれていた信雄は、人ごみの中でお金を落としてしまう
喜一は、落胆する信雄を気遣い、舟の家に(強引に)招待する
明日は、年の瀬にお金に困る悲しい話をご紹介