引用元:amazon.co.jp
1992年のアメリカ映画
なんと今回はじめての鑑賞
大ヒット作にもかかわらずいろんな先入観が邪魔して長い間後回しだった
テーマソング(オールウェイズ・ラヴ・ユー)が大ヒットしたサントラ盤も同じように敬遠していたけれど、アルバムに収録されているカバー曲が好きなこともあって、本作を「いつかは観なきゃ」と思いながら30年経ってしまった
かつてSPの組織で働いていたフランク(ケビン・コスナー)
レーガン大統領の警護を担当していた時、母の死去で任務を外れた日に暗殺未遂事件が発生してしまい、それからは個人でボディガードをしていた
そんなフランクの元に人気歌手レイチェル(ホイットニー・ヒューストン)の身辺警護の依頼がくる
レイチェルの自宅には殺害予告の手紙が届いたり他にも不穏な出来事もあって「是非とも優秀なボディガードを」にという依頼だったが、引き受けてみると周囲のスタッフの危機意識は低くプロフェッショナルに徹するフランクの言動を疎ましく思う者もいた
レイチェルも同様でフランクに告げずに小規模な会場での新曲発表会を企画してしまう
発表会の当日、ステージに上がる直前に控室にも脅迫状が届いていた(そしてそのことをスタッフが隠していた)ことを知り、レイチェルは動揺する
一度は中止が発表されるも、熱い声援を受けたレイチェルはステージに上がり歌い始める
ステージに上がってくる興奮したファンを取り押さえようとするフランクを、レイチェルは目で制しながら歌い続けライブはさらに盛り上がっていく
しかしステージに上がってくるファンの数が一気に増えた瞬間に、フランクはレイチェルを抱えてステージから去りライブは中止される
この一件からレイチェルはフランクを信頼するようになり、翌日可愛い口実をつけてフランクをデートに誘う
ふたりがデートで映画館に行き観た作品は、黒澤明の「用心棒」(このユーモアは果たしてアメリカで通じたのだろうか?)
先述の先入観というのは、ホイットニー・ヒューストンの音楽がソウル・R&Bというよりもっと軽い音楽という印象があって敬遠していた、、映画作品には何の罪もないというのに
本作の鑑賞後に彼女の80-90年代のアルバムを聴いてみると、驚くほどよく耳にした曲が多かった(それほどラジオ等で流れていたのだろう)
さすがに80年代感溢れる電子的なサウンドには時代を感じるけれど、意識して聴いてみるとゴスペル的な要素もあるし、何しろその圧倒的なヴォーカルに彼女に対する印象が大きく変わった
亡くなって(2012年)随分経ってから印象が変わったことに申し訳なさも感じるけれど、こればかりは仕方がない
ちなみに本作のサウンドトラックも、全世界で3500万枚というメガヒットを記録した
ホイットニー・ヒューストンが歌う「オールウェイズ・ラブ・ユー」などに比べ、ひと際地味な、カーティス・スタイガーズが歌う「(What’s So Funny ‘Bout) Peace, Love and Understanding」という収録曲があるけれど、この曲はニック・ロウというイギリスのアーティストがオリジナル
来日公演でこの曲を歌う前に「はるか昔に書いた曲を、自分の知らないアーティストがカバーしてくれて、その曲の収録されたサントラ盤が大ヒットするなんて、、人生何が起こるかわからないね ちょっとした印税収入があったから、自分用に新しいスーツを仕立てて、残りは少しだけどバンドメンバーに送金したよ」と語っていたのをよく覚えている
という奇跡にも頷けるほどの名曲で、映画「ロスト・イン・トランスレーション」では、ビル・マーレイが渋谷のカラオケボックスでこの曲を熱唱している
「ボディガード」という話は、元々70年代にダイアナ・ロスをスティーヴ・マックイーンが警護するという設定で映画化される予定だったとか
いつかまた新たなキャスティングでリメイクされるのを観てみたい
明日は、原発について考える映画をご紹介