
1961年2月、故郷のミネソタからアコースティックギターを抱えてニューヨークに出てきた、デビュー前のボブ・ディラン
本作は、そこから彼がフォークの新星として脚光を浴びながらスターダムにのし上がる過程、そして「若者の代弁者」として、望んでもいない期待を押し付けられ、1965年のニューポート・フォークフェスティバルで、その圧力で抗う様子までを映画化したもの
60年以上現役で影響力を維持しているディランの長いキャリアの中でも、特別に重要で濃い最初の5年
コロナ過で撮影予定が延び延びにある間、ずっと歌とギターの練習に励んだというティモシー・シャラメが、若き日のディランを熱演
練習の甲斐あって、初めてスタジオ入りする日の演奏シーンなど、実に生々しくて思わず興奮した
高校生の時に、お小遣いを貯めて彼のアルバムを買って以来、ずっと聴き続けてきた(もっと言えばアルバムをすべて揃えて、来日公演にも行き、SNSのアイコンを彼のアルバムジャケットにしている)身としては、ウン十年かけてこの映画の予習をしてきたような気にさえなってしまうし、現存する彼の音源や映像でさえ辿り着けない世界(空気感)を、本作のいくつかのシーンでは作ることに成功していると思った
そう感じられただけでも、劇場に足を運ぶ価値があった
明日は、クラッシュの曲からタイトルを付けた作品をご紹介