無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1290. 楢山節考

引用元:shochiku.co.jp

 

雪深く、土地も痩せた信州の寒村

 

その村には三つの掟があった

 

 結婚し、子孫を残すのは長男のみ

 他所から食料を盗むのは重罪

 70歳になれば「楢山参り」に出なければならない

 

この村に住む辰吉(緒形拳)は、妻を亡くした今、69歳になる母のおりん(坂本スミ子)と、子供たちと暮らしているが、おりんがまだ元気ということもあって、複雑な思いを抱えていた

 

当のおりんは、少しも怯えた様子は無く、自分が居なくなった後のことも考えて、辰吉の後妻・玉やん(あき竹城)を迎え入れ、「ちっとでかくて不細工だけんど、良い嫁だ」と可愛がりながら、家事や作法について教える

 

そんなある日、辰吉の息子のけさ吉(倉崎青児)も、松やん(高田順子)を嫁にして同居を始めるが、この松やんは手癖が悪く、夜中に野菜を実家へ持ち出していた

 

しかも、けさ吉の子を妊娠していることがわかり、一家でこの冬が越せるのか不安が高まっていく

 

 

 

特別な風習の残る寒村での話とはいえ、日本的に映る映画ではありながらも、似たような状況は外国にもあり、自然との共生、部族内での懲罰など、海外から見ても理解できる部分は多そうな作品

 

事実、カンヌでパルム・ドールを受賞している

 

同年には「戦場のメリークリスマス」の方が大きな話題になっていたというけれど、結果は如何にもカンヌの選択らしい

 

もちろん「戦メリ」も素晴らしい作品ではあるけれど、いろんな面で陶酔度が高く、一部の人には敬遠されそうではあるなと思う

 

また「ミッドサマー」で描かれるスウェーデンの村の風習と(特定の部分とかいえ)比較してみるのも面白いかもしれない

 

 

明日は、90年代のNYの様子が楽しめる映画をご紹介

 

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