引用元:udiscovmusic.jp
高校生の時の、オールディーズと呼ばれるタイプのロック(コーラスグループやロカビリーなど含めて)の教科書的なアルバムは「アメリカン・グラフィティ」のサントラ盤だった
それを聴きながら、バディ・ホリーやチャック・ベリー等々、好きなアーティスと見つけては個別のアルバムを聴くようになり、世界がひろがった
レゲエはその数年後、ボブ・マーレーと同時に聴き始めた本作のサントラ盤がきっかけ
ジミー・クリフはもちろん、ツゥーツ&ザ・メイタルズ、メロディアンズなどを聴くようになり、その勢いで(?)実際にジャマイカにも行った!
レンタカーで首都のキングストンから約150km離れたモンテゴベイまで、舗装もされていない山道を走ったりもした(秋田県とほぼ同じ大きさのジャマイカ)
後になってから、ジャマイカ旅行に来る人たちの多くは、ホテルのプライベートビーチとゴルフ場から出ない(要は旅行者用のエリア内でのみ過ごす)ことを知った
言われてみれば、レンタカーで走っている間に、旅行者向けのものは一切目にしなかった
さすがに今は色々と開発されているのだろうけれど、貴重な体験ができたと思う
そんなジャマイカの風景が楽しめる、1972年のジャマイカ初の商業映画
ジャマイカの村から首都キングストンにやってきた青年アイヴァン(ジミー・クリフ)
到着して早々、行き先を尋ねた男に荷物を盗まれてしまい、教会に下宿することになる
レゲエ歌手になる夢を持って上京したアイヴァンだったが、牧師に整備工としての仕事も紹介して貰い、また牧師が娘同然に可愛がっている少女をデートに誘ったりしながら、キングストンでの暮らしに馴染んでいく
ある日、仕事を頼まれて行った音楽スタジオで大物プロデューサーのヒルトン(ボビー・チャールストン)に直談判し、翌日自慢の曲を披露することに
結果は上々、すぐにレコーディングも終え、後はリリースという段になって、プロデューサーから報酬はわずか20ドルと聞かされる
納得のいかないアイヴァンは、それを断り自身でDJやレコード店に出向くも、業界のしきたりから拒絶され、金に困ったアイヴァンは大麻の密売に手を染めていく
本作の存在を知った頃は、大麻の密売を取り締まる警察とのやりとりに、ジャマイカでの生活の困難さを感じていたけれど、本作と同様にレゲエを演奏するジャマイカ人が描かれる映画「バビロン」での暮らしの過酷さと比較すると、むしろ牧歌的にさえ映る
もちろん今年春に公開された「ボブ・マーリー ONE LOVE」もお薦め