引用元:amazon.co.jp
腕利きの盗聴屋として有名なハリー・コール(ジーン・ハックマン)は、プロ意識のあまり自身のプライバシーを守ることに徹底し、サンフランシスコで孤独な生活を送っていた
恋人とも別れ、同僚たちにも馴染まないでいた彼にとっての唯一の楽しみは、自宅でレコードにあわせて演奏するサックスだった
ある日、ハリーは企業の取締役から、公園で密会する若い男女の会話の盗聴を依頼される
その男女は、小さな公園の中をずっと歩き続けながら会話していて、近くでは楽器を演奏している人もいたために盗聴は困難を極めるも、ハリーは何とか録音に成功する
ところがその会話の一部が、盗聴のプロとして会話の内容に興味を持たないハリーを激しく揺さぶり始める
公開されたタイミングがちょうどウォーターゲート事件と重なり、盗聴をテーマに話題性を狙った作品に思えるも、実際には60年代からコッポラ監督が温めてきた構想
本作の前年に公開され大ヒットした「ゴッドファーザー」の成功で、十分な信頼と資金を得て撮影に取り掛かる
主演は、さらにその前年に公開された「フレンチ・コネクション」からジーン・ハックマン
さらに言えば、「ゴッドファーザー」からは、ハリーの相棒スタン役に大好きなジョン・カザールが出演(彼の数少ない出演作のひとつ)
ちなみに本作の5年後、「ディア・ハンター」でも同じ役名(スタン)で出演している
また盗聴の依頼主としてロバート・デュヴァル、その助手として若き日のハリソン・フォードも出演している
パルムドールを受賞した評価の高いサスペンス、という表現に異論はないけれど、印象としては(良い意味で)それ程大衆向きではない気がする
明日は、イザベル・ユペール主演作をご紹介