引用元:amazon.com
1999年の作品
時々、意図して好きでもなさそうな映画を、敢えて選ぶ時期がある
自分のアンテナに従ってばかりでは、選ぶものが偏ってしまう気がするから、「食わず嫌い撲滅キャンペーン」的な感覚で楽しんでいる
結婚して9年
「妻の為に一軒家を」と、酒も煙草も止め、真面目に働いてきた諏訪(奥田瑛二)
ある夜、仕事から帰ると、自宅の電気も消えていて、妻の沙夜子(荻野目慶子)の姿もない
110番しようと、受話器を取ったところ
「みんな月でした がまんの限界です さようなら 沙夜子」
と書かれたメモ帳が目に留まる
二千万円の貯金と共に、沙夜子に失踪された諏訪は、ショックで茫然自失
元々生活能力の無い諏訪を、それまでさして親しくして来なかった沙也子の弟でチンピラのアキラ(北村一輝)が世話し始め、ひょんなことから知り合って一緒に暮らすようになった由美(吉本多香美)と、三人で沙夜子の行方を追うことに
奥田瑛二の演技は、時々大袈裟に感じられるので(本数は結構観ている割に)あまり好きな俳優ではなく、北村一輝と吉本多香美の演技を観るのは初めてということもあって、キャスト全般に期待感はなかったけれど、観ているうちに、ほぼこの三人で展開される人間ドラマにすっかり入り込んでしまった
大筋だけを追うと凡庸な印象にもなりかねないところを、演者の魅力でカバーしているとさえ思わせる
エンドロールで流れる曲は、山崎ハコの「早く抱いて」
1999年公開の映画としては、なかなか思い切った選択だし、山崎ハコについても(知らないクセに)あまり良いイメージを持っていなかったけれど、映画にしっくり馴染んだこの曲が、しばらく頭の中でぐるぐる回っていた
残念ながら映像が見当たらなかった
明日は、1999年の中国映画を紹介します