引用元:amazon.co.jp
2010年のアルゼンチン・チリ・フランス・韓国合作
例によって(笑)、アルゼンチンの街並みや、暮らしぶりを観たくて鑑賞
主役のハゲ鷹こと、悪徳弁護士を演じている俳優
「このベンゼマ(Rマドリードのサッカー選手)並みのおにぎり顔、どこかで観たハズ」
と必死で思い出すと「人生スイッチ」や「しあわせな人生の選択」にも出演していたアルゼンチンの俳優リカルド・ダリンだった
作品の冒頭、出演者のクレジットが表示されている間、モダンなアレンジのタンゴをバックに、交通事故現場のモノクロのスナップショットが映し出される
そして原題の「CARANCHO(ハゲ鷹)」が表示された後に、
「1日22人、年間で8千人、10年で10万人が交通事故によって死亡、アルゼンチンでは35歳以下の主な死因である」
と、作品が始まる前の心構えを説くような説明があり(10年間で8万人じゃないのか?という疑問はさておき)
「賠償請求は商売になる」
と続く
本人曰く「ツキがなかった」出来事によって弁護士資格を失ってからというもの、ソーサ(リカルド・ダリン)は、交通事故の賠償金をピンハネする、情けない仕事で食いつないでいた
時には賠償金が得られる交通事故を「積極的に起こしてしまう」時さえもある
ある日、いつもの様に事故現場に真っ先に駆けつけた(そりゃそうだ)ところ、救急医療女医のルハン(マルティナ・グスマン)と知り合う
厳しい現場で、毅然として働いているルハンの姿に、心が洗われる思いがしたのか、自らを恥じたのか、今の仕事から足を洗おうと、そしてルハンと一緒に新しい生活を始めようと(← これはかなり暴走気味)決心する
ところが、ソーサが働いている事務所の上司もソーサ以上のクズで、更には警官さえも操れるマフィアが後ろに控えていて、簡単には辞められない
仕事熱心なルハンも、激務によって肉体的にも精神的にも支障をきたし、現実から逃れるためのドラッグの使用頻度が日に日に増していた
どうにか二人が平穏な生活を送れますように、、と思いながらも、悪い予感しかしない展開
自宅や病院など、室内のシーンが多くて、アルゼンチンの街並みは堪能できないけれど、事象やそれに対する人々の考え方や動き方に、今まで観た作品の中でも最もアルゼンチンらしさを感じさせた
明日は、久しぶりにロシア映画を紹介します