無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

647. ハゲ鷹と女医

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引用元:amazon.co.jp


2010年のアルゼンチン・チリ・フランス・韓国合作

 

例によって(笑)、アルゼンチンの街並みや、暮らしぶりを観たくて鑑賞

 

 

 

主役のハゲ鷹こと、悪徳弁護士を演じている俳優

 

「このベンゼマRマドリードのサッカー選手)並みのおにぎり顔、どこかで観たハズ」

 

と必死で思い出すと「人生スイッチ」や「しあわせな人生の選択」にも出演していたアルゼンチンの俳優リカルド・ダリンだった

 

 

作品の冒頭、出演者のクレジットが表示されている間、モダンなアレンジのタンゴをバックに、交通事故現場のモノクロのスナップショットが映し出される

 

そして原題の「CARANCHO(ハゲ鷹)」が表示された後に、

 

1日22人、年間で8千人、10年で10万人が交通事故によって死亡、アルゼンチンでは35歳以下の主な死因である

 

と、作品が始まる前の心構えを説くような説明があり(10年間で8万人じゃないのか?という疑問はさておき)

 

賠償請求は商売になる

 

と続く

 

 

 

本人曰く「ツキがなかった」出来事によって弁護士資格を失ってからというもの、ソーサ(リカルド・ダリン)は、交通事故の賠償金をピンハネする、情けない仕事で食いつないでいた

 

時には賠償金が得られる交通事故を「積極的に起こしてしまう」時さえもある

 

ある日、いつもの様に事故現場に真っ先に駆けつけた(そりゃそうだ)ところ、救急医療女医のルハン(マルティナ・グスマン)と知り合う

 

厳しい現場で、毅然として働いているルハンの姿に、心が洗われる思いがしたのか、自らを恥じたのか、今の仕事から足を洗おうと、そしてルハンと一緒に新しい生活を始めようと(← これはかなり暴走気味)決心する

 

ところが、ソーサが働いている事務所の上司もソーサ以上のクズで、更には警官さえも操れるマフィアが後ろに控えていて、簡単には辞められない

 

仕事熱心なルハンも、激務によって肉体的にも精神的にも支障をきたし、現実から逃れるためのドラッグの使用頻度が日に日に増していた

 

 

 

どうにか二人が平穏な生活を送れますように、、と思いながらも、悪い予感しかしない展開

 

 

自宅や病院など、室内のシーンが多くて、アルゼンチンの街並みは堪能できないけれど、事象やそれに対する人々の考え方や動き方に、今まで観た作品の中でも最もアルゼンチンらしさを感じさせた

 

 

明日は、久しぶりにロシア映画を紹介します