無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

590. オーバー・フェンス

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引用元:Yahoo.co.jp

 

2016年の作品

 

函館三部作の最終章

 

他と同じく佐藤泰志の原作

 

 

 

普通に働いて、普通に結婚して、普通に子供育ててという人生を送ると思っていた健一(オダギリジョー

 

今は離婚して故郷の函館に戻り、職業訓練校に通っている

 

訓練校で一緒の年下の同級生代島(松田翔太)は、スナックの経営する話を知り合いから持ちかけられ「比較的まともそうな」健一に共同でやってみませんか、と声を掛ける

 

代島が行く店で働いている、聡という名前のホステス(蒼井優)は、少し可笑しなところがあるも、健一はその不思議な魅力に惹かれ、また聡も健一以上に好きになる

 

 一緒に飲んだ後、聡の実家(離れにひとりで住んでいる)で飲み直そうとしたところ

 

「どうして前の奥さんと別れたの?」

 

と聞かれた健一が答えたくない様子で言葉を濁していると、聡は急に大声で喚き健一を問い詰めてしまう

 

 

 

 

聡は誰がみても情緒不安定で「ちょっと変わってるよね」と言われてしまうタイプで、健一は多少緩い感じがあるも一見常識人風

 

このふたりが惹かれ合うことも、壊したり壊されたりすることも

 

「人間関係って説明のつかない相性があって、その作用でどうにでもなるのだなあ」

 

と改めて思った

 

そこにはルールもなく、ふたりが良しとする範囲でコトが進んでいく

 

周囲の人たちもみなどこか問題を抱えているし、パッとしない暮らしを送っているのに「この人の近くで生活してみたい」と思わせる憎めなさがある

 

そういう様子が感じられる作品は少ない

 

 

 

明日は、久しぶりにイランが舞台の映画をご紹介