引用元：amazon.co.jp
2015年のスウェーデン・ドイツ合作
フィギアスケートを習っている姉妹
姉のカーチャは美人でスケートも上手な高校生
共働きの両親の期待も高く、激しいトレーニングの毎日
一方、妹のステラはぽっちゃりした体格でスケートの才能はどうやら無さそう
しかし姉にはない朗らかな性格で、優秀な姉に憧れている
カーチャは激しい練習に加え、体形を維持するために間食を摂らないなど、次第にストイックな生活に自身を追い込んでいく中で、摂食障害になってしまう
カーチャに異変に気が付いたステラは心配から両親に伝えようとするも姉に強く止められてしまう
優秀な姉への憧れ、嫉妬、両親に対しては姉と同じように注目して欲しいという欲求、それらが叶わない現実と自分への嫌悪、、、その他諸々のグルグル、ドロドロした少女の葛藤を見事に描いている
カーチャの摂食障害が明らかになってからも、家庭よりも仕事を優先したことを後悔する母親、「親のケア」ではなく「入院」が必要なレベルだと判断できない父親、そして両親の心配が姉に集中することに再びモヤモヤするステラ
（摂食障害とは関係なく）子供にはたいてい「面倒な時期」がある
オトナふたりが役割分担しながらストレスを抱えないように凌いでいくしかないのだろうけれど、家庭によってはこの時期が異常に長かったり、難しい状況のまま子供が家を離れたりすることもあるだろう
改めて考えると、家族で仲良く過ごすことは、案外難しいことなのかもしれない
それにしてもスウェーデン映画は「サーミの血」、「ザ・スクウェア 思いやりの聖域」、合作でも「フレンチアルプスで起きたこと」など、なかなかコッテリした作品で魅了してくれる
