無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

402. 標的 羊たちの哀しみ

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引用元:amazon.co.jp

 

1996年、若松孝二監督作品

 

 

大塚(佐野史郎)は大学時代サッカーの花形選手として鳴らしたが、就職してからは毎朝同じ時間に出勤して定時まで勤務し、時々残業して帰宅するサラリーマンとして過ごしていた

 

そしてその生活が定年まで続くものだと覚悟していた

 

或る日、会社の上層部に呼ばれ「一週間も無断欠勤している吉澤を故郷の新潟まで行って連れ戻してきてほしい」と頼まれる

 

吉澤は部署は違うものの大学のサッカー部の先輩で、大塚がこの会社を選んだのも吉澤との縁があった

 

早速、大塚は新潟に向かい、吉澤の婚約者を訪ねるも数日前に帰京したという

 

 

 

 

1996年といえば、佐野史郎のドラマがヒットして数年後

 

冒頭の大塚の印象はそれに近い「内向的な性格のサラリーマン」といった雰囲気

 

ところが新潟で何かを隠している吉澤を知る人たちを追求するうちに、粗野な面が目立ち始める(この辺りから原作が北方健三、監督が若松孝二らしくなる)

 

 

 

「これが1996年の作品?」

 

と驚いてしまうくらい、全体的に古臭い印象

 

効果音は不自然なくらいチープだし、会社の駒として飼いならされたサラリーマンがあまりに突然強くなるし、何しろ最初からその辺りのクウォリティを追求して(気にかけて)いない様子が伝わってくる

 

そんな様子を乗り越えて(?)しまえば、こういう作品でしか味わえない好みの短編小説的な魅力を味わえる

 

残念ながら予告映像は見当たらなかった

 

 

1996年の作品なのに、、