無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

400. AMY

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引用元:Yahoo.co.jp

 

2011年に亡くなった歌手のエイミー・ワインハウスのドキュメンタリー(2015年、製作国:イギリス)

 

アーティストを扱った映画は、俳優が演じる場合には、「どこまで本人に迫れるか」という高いハードルが存在するし、ドキュメンタリーだとお勉強になってしまい気持ちを入れて鑑賞するのが難しくなってしまう

 

本作はドキュメンタリーながら、彼女のアルバムが好きでよく聴いてきたこともあって、お勉強も望むところ、と覚悟して鑑賞

 

 

 

 

一番驚いたのは、イギリスでは彼女の歌唱が(R&Bというよりも)ジャズの要素を色濃く持ったシンガーとして評価されていたこと

 

日本での認知や評価と比べ、種類も程度もかけ離れていることが伝わってくる

 

活動期間の短さからすると異常なほど、しかしその実力からすと妥当な評価を与えているのは、成熟したリスナーの多い国という印象

 

二枚目(そして生前最後)のアルバム「Back to Black」で彼女の存在を知り、一枚目の「Frank」もほぼ同時に聴いた

 

そんなタイミングもあって、自分にとっては気に入って聴き始めてからほんの数年で亡くなってしまった「大好きなタイプのR&Bシンガー」

 

その先に更なる驚きがある可能性も感じさせてくれていただけに、早すぎる死が本当に悔やまれる

 

生前は、彼女のヴォーカルや曲にしか興味がなかったこともあって、ドラッグの問題を抱えていることくらいしか知らなかったけれど、そこに至るまでの問題とその原因となる家庭環境などがしっかり本作の中で触れられている

 

それに加え、幼少期に家族とふざける様子をホームビデオに収めたものや、ギターのコードを爪弾きながら歌う様子や、レコーディング風景、そして歌詞をノートに書き留めるシーン(彼女が抱えていた問題を知ると、歌詞が如何に実生活に直結していたのがわかる)など、興味深い映像が数多くある

 

 最終的な死因はアルコール中毒とされているけれど、ドラッグの過剰摂取や以前からの自傷行為の原因については父親に起因することろが大きかったのだろうし、それについて自覚している様子が見えないことが腹立たしい

 

気がつけば、ずっと気持ちを入れたまま最後まで鑑賞していた

 

お勉強どころではすまないドキュメンタリー

 

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