引用元:amazon.co.jp
珍しいことに、まったく共感できない映画を最近観てしまい、
「残り時間少なそうだけど、ここから納得のラスト・シーンがあるのかな?」
と思っていたらエンドロールが流れ、「え~」と声をあげそうになってしまった
あまりの虚無感に「映画での喪失は映画で取り返すしかない」と
1) 過去に観た作品で
2) ストーリーを適度に忘れていて
3) 口直しになるくらい良質な作品は?
と考えて真っ先に思いついたのが本作
1988年のアメリカ映画
ランボルギーニなどの高級車を輸入販売しているチャーリー(トム・クルーズ)は、若くてハンサムな経営者
ところが経営は火の車で顧客や銀行、税関などにお願いしたり、嘘をついたりしながら何とかやりくりしていた
そんなところに何年も間疎遠になっていた(というか自分から距離を置いていた)父親が亡くなったという知らせが入る
ずっと反目していたとはいえ、ひとり息子にはそれなりの遺産があるだろうと帰省してみると、自分の残されたものは古い車と庭のバラのみだった
そして、今まで存在すら知らなかったサヴァン症候群の兄レイ(ダスティン・ホフマン)に残りの財産が与えられることを知ったレイモンドは激怒し、兄を病院から連れ去ってしまう
口直しどころか、共感できなかった映画のことなど忘れてしまうくらい入り込んでしまった
公開当時は大ヒットしたこともあって話題作という認識で観たけれど、こうして約30年振りに観ると自然に本質に迫れるような気がした
また二回目特有の新たな発見としては、
メジャーリーグのカード集めが好きで、三日かけて車を走らせ、途中にダイナーでパンケーキを食べ、経済的窮地をラスベガスのカジノで回避し、最後の結論は裁判で、という、実にアメリカンな映画だということに(今さらながら)気づいた
レイモンドが着ていたシンシナティ・レッズのTシャツが欲しくなってネットで探してみたけれど、最近のはどれも(中途半端に)オシャレになっていて、同じようなものは見つからなかった、、、まったく野球チームのTシャツがオシャレなのもどうかと思う
ちなみに70年代には2度のワールドシリーズ制覇(4度のリーグ優勝)と最盛期にあったシンシナティ・レッズも、80年代はスターの衰えや移籍などによって長く低迷するという辛い時期にあった