無人島シネマ

忘れてしまうには惜しい映画 および雑記

284. グッバイ・レーニン

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引用元:amazon.co.jp

 

2003年のドイツ映画

 

東ドイツを扱った映画の中でも、娯楽作品として最も楽しめた作品

 

 

東ベルリンに暮らす青年、アレックス

 

父が西ドイツに亡命して以来、母のクリスティアーネは、猛烈な社会主義者になってしまった

 

東ドイツ建国40周年の日(1989年10月7日)の夜、アレックスは家族に内緒で参加した反体制デモで警官と争っているところを偶然母親に見られてしまう

 

息子の思わぬ姿に強いショックを受けたクリスティアーネは、心臓発作で倒れてしまう

 

それから長い間昏睡状態に陥ってしまった彼女は、8か月後に奇跡的に意識を戻す

 

しかし、その時には既にベルリンの壁は崩壊していた

 

 

 

過度なショックは命取りになることを医師から注意されていたアレックスは(社会主義者の母にショックを与えないように)自宅に引き取り、家族の協力の得て東ドイツ社会主義体制を演出する

 

撮影の心得のある友人デニスに頼んで、この8か月の間に設置されたビルの広告(コカ・コーラ)には「東ドイツ国営企業と提携した」と、また西側の車が道路を走っていることには、「西ドイツの経済状況悪化で、人々が車で西から東に亡命している」というニュースを撮影して、自宅のTVで撮影したビデオを流す

 

 それに加え、もはや入手困難となった東ドイツの調味料などを慌てて調達したり、あの手この手で母親に東西ドイツ統一の事実を知らせないようにする

 

最初は母親のための努力も、いつしか(自分たちのアイデンティティともいえる東ドイツを維持する行為は)楽しみに変わっていく

 

 

ベルリンに行った時に、東ベルリンの時代から長年営業してきた店をいくつか訪ねてみたけれど、どの店にも独特な味わいがあった(一番楽しみにしていたスリッパ屋は、営業時間後で閉まっていて、泣く泣く通りから店舗の写真を撮ってきた ↓ )

 

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経済構造として(統一の効果を高めるために)西を基準にすることはあるだろうけれど、文化は決して上書かれるべきものではない

 

 

この映画を観終わった時に、何となく「アメリ」に似ているなあ、と思い調べてみると、同じ人(ヤン・ティルセン)が音楽を担当していた

 

 

1989年11月に壁が崩壊し、翌1990年の10月に東西ドイツが統一された頃の、庶民の日常が伝わって来る

 

といっても決してお勉強モードではなく、普通に家族がテーマの映画として楽しめる作品

 

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