引用元:filmarks.com
前々前回に続いて、大好きなフランシス・マクドーマンドでもうひとつ
2001年のアメリカ映画
原題は「The Man Who Wasn't There」
コーエン兄弟による作品
カリフォルニアの田舎町に住むエド(ビリー・ボブ・ソーントン)は、義理の兄弟が持つ床屋で働いている
デパートで経理の仕事をしてる妻のドリス(フランシス・マクドーマンド)は、雇われ社長の上司と不倫していた
(カツラなのに)髪を切りに床屋にやって来た男から「ドライクリーニング」という新しいビジネス(時代は1949年)の営業をしているという話を聞きなぜか興味を持ってしまい、出資者になることを申し出る
もちろんエドにまとまったお金は無く、妻の不倫相手を恐喝すべく手紙を書き始める
エド自身も最後に語っているけれど、
「ひとつひとつの事柄はまだしも、全体として何故こうなってしまったんだろう?」
的な、押し流され感を強く感じる
コピーにもあるように「髪形を変えるくらいの気持ちで」、床屋で働くだけの毎日からの変化を求めた、のかもしれない
フランシス・マクドーマンドもその波に飲まれてしまう可哀想な妻役を好演
この流れの中で、退屈な男が退屈じゃない行動に出たり、現実と空想が交差したり、ストーリーも時々オカルトの世界に脱線したり
話の行方が浮遊したまま、気が付いたら悲惨な状況に陥っている
約二時間、ビリー・ボブ・ソーントンの魅力を堪能した
「邦画しか観ない」という映画ファンにもお勧めしたい作品