無人島シネマ

忘れてしまうには惜しい映画 および雑記

199. 浜の朝日の嘘つきどもと

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公開中の「浜の朝日の嘘つきどもと」を観てきた

 

先月末で四度目の緊急事態宣言が明けたというのに観客も少なく、上映直前でも中央の席が買えた

 

 

 

祖父の代からの映画館「朝日座」を福島県南相馬で営んでいる森田(柳家喬太郎

 

映画離れや東日本大震災も何とか乗り越えて来たけれど、コロナ禍ですっかり客足も途絶えたこの映画館を維持する余力もなく閉館することにした

 

断腸の思いで(決意が揺らいでしまわないように)敢えて好きな作品のフィルムを館の前のスペースで一斗缶に入れて焼いていたところ、スーツケースを転がしながらやってきた若い女高畑充希)に止められる

 

 

茂木莉子(もぎりこ)と名乗るこの女性、朝日座を救う為に東京から来たという

 

「地元の人たちの思い出の場所である朝日座を潰してはだめ」

 

と熱い想いを語る莉子に対し

 

「情熱だけではどうにもならない」

 

と森田は借金があることまで説明する

 

 

経営難の映画館を救うストーリーに、莉子(本当の名前は「あさひ」)自身の再起、そして彼女に再建を託した恩師(大久保佳代子)の人生などが交差していて王道な話なのに飽きさせない

 

家族(血の繋がり)についてドライな考え方を崩さない(ネガティブなわけでもなく、過度にシニカルなわけでもない)莉子や恩師たちにも共感できるし、地元の人たちが真逆の反応を見せるのも面白い

 

 

配信でばかり映画を観ている中、本作を劇場で観られたのは本当に良かった

 

劇場を救うためになどという大袈裟なことではなく、これからも時間が許す範囲で劇場に行こう

 

そして喬太郎の落語を聴きにまた寄席にも行かなきゃ

 

↓ の予告では根性映画っぽい(間違いでもない)けれど、それほどストレートじゃないという方にもお薦めできる作品

 

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