無人島シネマ

忘れてしまうには惜しい映画 および雑記

178. その土曜日、7時58分

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2007年のアメリカ映画

 

12人の怒れる男」(1957年)で監督デビュー、そして「オリエント急行殺人事件」('74)、「狼たちの午後」('75)、「評決」('82)など、長いキャリアの中で多くの名作を残しているシドニー・ルメットの遺作

 

以降は90年代後半まで(ほぼ)毎年作品を公開するも長く話題にならなかったといのに、80歳も過ぎて最後にこんな良い作品を作るなんて

 

 

 

ニューヨークの一流企業で管理職に就いているアンディ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、横領した金でクスリを買い、妻とブラジルに旅行し優雅な生活を満喫していたが、近く国税局の調査が入ることになり早急に穴埋めが必要になってしまう

 

そこで、離婚した妻への慰謝料や養育費に窮している弟のハンク(イーサン・ホーク)に強盗を持ちかける

 

気の弱いハンクは、尻込みしながら(背に腹は替えられず)その提案を受け入れるも、合意を取り付けてからアンディは「強盗に入る店は両親がウエストチェスターで営んでいる宝石店だ」と言う

 

改めて断ろうとするハンクに、アンディは

 

「損害は保険でカバーできるし拳銃は玩具で構わない」

 

そして

 

「自分たちがよく知っている店の方が成功率は高い」

 

と説得する

 

そして決行の土曜日、7時58分に事態は思いもしない方向に進んでいく

 

 

 

最初から犯人が分かっているパターンのサスペンスながら、まったく飽きさせないのはストーリーの秀逸さに加えてフィリップ・シーモア・ホフマンの存在感に因るところが大きい

 

まったく同じように演技するのに、作品によって善人役では善人に悪人役では悪人に観えるのは何故なのだろうか