引用元:cinemacafe.net
2020年の作品
二年前にリリースされた同名アルバム、そしてそれに伴うワールド・ツアーの後にブロードウェイのショーとして再編成された舞台を映画化したもの
様々なメッセージソングやプロテストソングをシンプルなビートに乗せてパントマイムや前衛パフォーマンスと共に魅せるエンターテインメント
トーキング・ヘッズの曲も織り交ぜながら11人のミュージシャン兼ダンサーと独自の世界を展開していく
通常ダンス・ミュージックとは「頭を空っぽにして」聴くイメージがあるけれど、ここで演奏される曲には強いメッセージがあって頭も身体もフル回転している
コロナ禍ということで両隣の席は空いていたけれど、身体がリズムに反応してしまうのをどれくらい抑えれば良いのか(迷惑にならない様に)考えてしまった
元々トーキング・ヘッズの熱心なリスナーではなかった自分にとって、デヴィッド・バーンはヴォーカリストというよりもアジテーターという印象だったけれど(失礼ながら)今回歌唱の巧さを認識した
本作ではいつものスパイク・リーらしさを発揮する余地は無いけれど、この臨場感と飽きさせない様々なアングルからのカメラワークは素晴らしく、印象を新たにした
肝心のサウンドも通常映画で聴けるものよりも圧倒的にベースが強調され、ズシンとお腹にくる心地良さ
デヴィッド・バーンの音楽は、旋律というよりも歌うテーマと踊りだしたくなるリズムだろうだから、こうしたサウンドの選択は効果的だったと思う
劇場で観るメリットの大きい作品
鑑賞後にアルバムを聴くと、各曲のリフやリズムの躍動感に再び感動してしまう