無人島シネマ

忘れてしまうには惜しい映画 および雑記

148. 男の顔は履歴書

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引用元:filmarks.com

 

1966年の作品

 

雨宮(安藤昇)が院長を務める雨宮医院に、車にはねられ瀕死の男が運び込まれた

 

男の名前は柴田という日本名を持つ韓国人、昭和二十年に雨宮が沖縄戦線で指揮を執っていた時の部下で、雨宮は柴田とはぐれたまま終戦を迎え内地に帰ってきた

 

日本は敗戦し、警察でさえどこまで権力があるのかわからない状況

 

それをいいことにアジア人たちは(それまで日本人から受けてきた酷い扱いによる鬱憤を晴らすかのように)暴れまわるようになる

 

雨宮が地主として参加しているマーケット(商店街)も同様で、九天同盟が店で無銭飲食したり女の子に手を出したりと、手が付けられなくなる

 

マーケットの日本人は雨宮に助けを求めてきたが、敗戦によってやる気を失った彼には

どうでも良いことだった

 

そんな雨宮に対して弟の俊次(伊丹三、この翌年「マイナスをプラスにかえる」と三に改名する)は、「一億総ざんげというのは一億総ふぬけになるってことかよっ」と食ってかかり、九天同盟に乗り込む

 

九天同盟は、ここぞとばかりに各地から人を集め、マーケットを武力で支配しようとそていた その中には沖縄からきた柴田も含まれていて、三年振りに雨宮と再会することになる

 

 

 

タイトルが示すように、良く言えば質実剛健、悪く言えば少し粗野な映画

 

主役の雨宮を演じる安藤昇は、少年院を出た後、法政大学を卒業してから安藤組(当時で言う愚連隊)を作り、用心棒や賭博を生業としていたが、横井英樹への債務取り立ての縺れから襲撃事件を起こし逮捕されてしまう

 

6年間服役した後に組を解散し、自叙伝を映画化する際に主演も務めるという、昨今のコンプライアンス全盛な世の中ではあり得ないキャスティング

 

映画俳優らしい「華」は無いけれど、雰囲気はある(そりゃそうだ)さぞかし他の俳優はやり難かったろう

 

チンピラ役で若き日の菅原文太も出演している 

 

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