引用元:Yahoo!映画
1968年の作品
68年らしい古めかしさは、撮影のテクノロジー(分割画面の多用は微笑ましくもある)にも表れているけれど、この時代への憧れもあってか一切マイナス要素には映らない
裕福な実業家トーマス・クラウン(スティーブ・マックィーン)は、すべてを手に入れていると言っても過言ではない不自由の無い暮らしをしていながらも、犯罪に対して異常な執着心を持つ
犯罪行為のスリリングさと成功した瞬間の達成感こそが、唯一心躍る瞬間なのかもしれない
ボストンにある銀行の襲撃も5人の手下を使って260万ドルを手にすることに成功した
警察は(20人以上もの目撃者がいるというのに)犯人の手がかりも掴めず、銀行に損失の補償をしなければならない保険会社は調査員のビッキー(フェイ・ダナウェイ)に調査を依頼する
原題は「Thomas Crown Affaiir」
「華麗なる賭け」とは「誰が何に対して?」という含みもある洒落た邦題
ストーリー、カット、演技、プロット、、多くの映画関係者が本作の影響を受けただろうに、こんなにも王道な作品で華のある役者だとその影響を再現することも至難の業だろう
「King of Cool」感に溢れるマックィーンと、ハイ・ファッションを颯爽と着こなすフェイダナウェイ、この時期のふたりを堪能できるというだけでも本作を鑑賞する理由になる
服装だけに意識を集中すると「ここまで着飾ると普通なら違和感あるはず」と気付く
それくらい自然に着こなしているふたりの存在感に感心させられる
口角が下がっているのが絵になるのもフェイ・ダナウェイとソフィア・ローレンくらいじゃないだろうか