
引用元:Yahoo.co.jp
1969年、大島渚監督作品
公開の3年前に大阪で逮捕された当たり屋をモデルにしている
50年以上前の、もちろんドライブレコーダーなんて存在しかった頃の話
車にわざと当たり慰謝料を請求する当たり屋
モデルになった家族は、全国各地で子供にまで当たり役をさせていたことから、当時大きなニュースになったらしい
戦争で怪我をしたことを理由にいつまでも定職に就かない男は、同棲相手とその間に生まれた子供、そして拾ってきた少年の四人で当たり屋として生計を立てていた
警察を恐れて各地を転々としながら慰謝料をせしめては豪華な旅館に泊まったりするも、基本的には不安定な暮らし
その中で少年は危険な生活を続けることに反発し時々は男に歯向かうも、男の身勝手な理屈でやり込められたり、また自分自身にも他に行く当てがないことから、渋々とついていく
本作の面白いところは、(話の内容はオトナの世界なのに)この少年の目線でストーリーが進んでいくところ
どうしてそうなるの?
どうすればそれを防ぐことができるの?
わからないことばかり
誰かに尋ねるでもなく、かといって諦めるでもなく、グルグル考えている様子が伝わってくる
高知から始まり、網走まで転々としながら当たり続けるロード・ムービー
始めからロード・ムービーに仕上げるというよりは、結果的にそうなった感が自然で面白い
明日は、ジーン・ハックマン主演作をご紹介